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近江の文化財探訪の旅一日目(2013/10/04)


時間が経ってしまいましたが、2013年10月4日~6日に行った文化財探訪の旅の記録を綴りました。



2013/10/04(Fri)




1980年から始めた古社寺&仏像の文化財探訪の旅。 
34年目の今年の行き先は滋賀県(湖南、湖東、湖北)と福井県(敦賀、越前)でした。
今年の参加者はいつもの約半分の5人。 10時半過ぎに東海道本線守山駅に集合しました。

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(本日の探訪地)

最明寺(守山市)~勝部神社(守山市)~東門院(守山市)~御上神社(野洲市)~廃少菩提寺(湖南市)~
善水寺(湖南市)~長寿寺、白山神社(湖南市)~常楽寺(湖南市)~吉御子神社(湖南市)~
小槻大社(栗東市)~建部大社(大津市)~鞭崎八幡宮(草津市)


まずは駅前のレンタカーショップで手続きを済ませ、車を置いたまま歩いて近くの最明寺へ。

ここには1250年(鎌倉中期)に建立されたと云われる石造五重塔(国重文)があります。

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ところが、境内に入ってみると五重塔が建っているはずの場所はご覧の通り。

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そばには初重の屋根部と思われる石が無造作に立掛けてありました。

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たまたま境内におられた方に聞くと近くのプレハブに移されて保存修理中とのことでした。

いきなり出鼻を挫かれた感じですが仕方がありません。 
17年前にも一度見ているので(と言っても覚えていないが・・・)諦めるとしましょう!


続いてすぐ近くにある勝部神社に向かいます。
 
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勝部神社本殿(国重文) 1399年(室町中期)再建 三間社流造檜皮葺 
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・一棟の社殿の中に三神殿がおかれている。
・内陣両側の縁を一段高くした社殿の形やつくりは秀逸
・肘木の組み方、欄干の形など室町時代の特色である力強さに溢れている。


七五三参りの時期を控えて、石工さんが向拝前の土間石敷きの拡張工事を行っていました。


レンタカーショップに戻り車を取って再出発します。

次に訪ねたのは旧中仙道沿いにある東門院。 西国三十三ヶ所の第二番霊場ですがここの見どころは、

(中)石造五重塔(国重文) (左)石造宝塔、(右)石造宝篋印塔はいずれも重要美術品 鎌倉時代
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(宝塔)
・相輪は後補。
(宝篋印塔)
・相輪上半が失われている。
・壇上積式基礎の四方を格狭間とし、いずれも開花蓮を浮彫に、上端は複弁の反花とし、バランスが良い。


           石造五重塔
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・初層塔身は成が高く前後二石からなり、正面に阿弥陀、背面に釈迦と思われる座像を彫り出している。
・屋根こう配や軒廻りがやるやかなことで、鎌倉時代の特色をよく表している。
・相輪と五重軸部は後補。


野洲川を渡って野洲市の御上神社へ。

楼門(随身門)(国重文) 鎌倉後期 入母屋造檜皮葺 三間一戸 
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・上下層とも三手先組物の和様で全体的に均整が取れている。


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・上層の軒は二重繁垂木、三手先で受けて深く伸びている。
・上層三手先に尾垂木がないのは珍しい。


拝殿(国重文)の写真がありません。


本殿(国宝) 1337年(南北朝) 入母屋造檜皮葺 桁行三間梁間三間 向拝一間 和様 
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・仏堂的要素が融合した神社建築で、この時代の入母屋造本殿は珍しく現存する最古の入母屋造本殿
・本殿では珍しい漆喰壁


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組物は隅柱上のみ舟肘木


向拝の蟇股
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・内部彫刻は失われているが形は秀逸

      基壇には仏教色豊かな蓮華反花の縁束石
                         
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摂社若宮神社本殿(国重文) 鎌倉後期 一間社流造檜皮葺 
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向拝の蟇股は簡素で見事
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      御神体の三上山(近江富士)
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このあと湖南市甲西町の廃少菩提寺に向かいました。
 
少菩提寺(しょうぼだいじ)は大和の興福寺の別院として、731年に僧良弁(ろうべん)によって創建された大寺院

石造地蔵尊3体
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・中尊は鎌倉初期、両尊は南北朝の作


        石造多宝塔(国重文)  1241年(鎌倉) 塔高448cm
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・銘文のある貴重なもの。



続いてはいよいよ湖南三山へ。

湖南三山とは・・・?
滋賀県の南東部に位置する石部町と甲西町が平成16年に合併して湖南市となったことから、この湖南市にある
奈良時代建立の天台宗寺院で国宝の三カ寺(常楽寺、長寿寺、善水寺)を翌17年からこう呼ぶようになったそう
で、ここ9年くらいのことです。 湖東三山に呼応してのことでしょうね。 

まずは善水寺です。
アプローチの道は昔とすっかり変わり、大きな駐車場は更に山を削り拡張工事が行われていました。

善水寺本堂(国宝)  1366年(南北朝)再建 木造入母屋造檜皮葺 桁行七間梁間五間の天台密教仏堂 
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・正面に向拝がないため屋根の曲線が美しい。


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・中央間は大仏様の桟唐戸 他は全面蔀戸


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・軒廻りは二軒繁垂木・化粧屋根裏
・組物は出組と蛇腹支輪 中備は間斗束 頭貫には木鼻がない


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・外陣は空間を大きく取るため、桁行方向に三間に亘り化粧大虹梁が架けられた珍しい構造で、
 中二本の柱を飛ばしている。
・小組格天井 内陣と外陣の境は菱格子


須弥壇には本尊木造薬師如来坐像(秘仏)をはじめ多くの重要文化財の仏像がありますが、撮影禁止なので
写真はありません。

境内には芙蓉の花が咲いていて、茶色のオオカマキリがひっそりと隠れていました。

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続いて長寿寺(東寺)へ。

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境内には鎮守社の白山神社もあります。 まずは白山神社から。

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白山神社拝殿(国重文) 室町後期 入母屋造檜皮葺 桁行三間梁間三間 
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・柱上に舟肘木 垂木は一間疎割
・各柱間に格子戸を設けるのは珍しい。
・滋賀県の拝殿のなかでは御上神社拝殿(国重文)に次いで古い。


長寿寺本堂(国宝) 平安末期~鎌倉初期 寄棟造檜皮葺 桁行五間梁間五間 純和様 
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・軒が低くどっしりとしている。
・屋根は「てり」と「むくり」が連続し、なだらかで美しい反転曲線を描いている。(てりむくり)
・四方に廻廊、向拝は1366年(南北朝)の補作


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・正堂内陣の春日厨子(国宝)の本尊子安地蔵尊、脇侍の観世音菩薩、毘沙門天は秘仏(開帳は50年に一度)


簡素でどっしりとした蟇股
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弁天堂(国重文) 1484年(室町後期) 入母屋造唐破風付き檜皮葺 桁行一間梁間一間
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丈六阿弥陀如来坐像(国重文)
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        石造多宝塔(湖南市指定) 鎌倉時代
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・相輪は欠けているが、廃少菩提寺の多宝塔(国重文)と比べても引けを取らない。


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・長寿寺にも常楽寺と同様の三重塔があったが、織田信長が安土城内に摠見寺を創建した際に、ちょうど
  よい大きさだったこの三重塔に目を付けられ移築されてしまった。 摠見寺に現存(国重文)している。



湖南三山の最後は常楽寺(西寺)です。


常楽寺本堂(国宝) 1360年(南北朝)再建 入母屋造檜皮葺 桁行七間梁間六間 向拝三間
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・中央五間に格子造りの蔀戸 左右は連子窓 
・軒端のそりが美しい


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・側面は桟唐戸
・組物は二手先と蛇腹支輪


        三重塔(国宝) 1400年(室町初期) 三間四方本瓦葺
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・バランスが見事な名塔


平成17年より毎年「湖南三山めぐり」が開催されていて今年は11月16日~12月1日に予定されています。
  期間中は重要文化財の仏像が同時公開されます。



湖南三山をあとにして再び古神社を四箇所訪ねます。

まずは湖南市石部町の吉御子神社

吉御子神社拝殿
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吉御子神社本殿(国重文) 江戸前期 1865年移築 三間社流造檜皮葺
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・旧本殿は1864年に大破したため、京都の上賀茂神社より旧本殿を移築したもの


次は栗東市の小槻大社(おつきたいしゃ)。

小槻大社本殿(国重文) 1519年(室町後期) 一間社流造檜皮葺
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・柱、虹梁などの寸法が太く、一間社としては規模が大きい。


脇障子腰板の格狭間
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向拝の蟇股
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続いては、大津市の瀬田唐橋のたもとに鎮座する建部大社。  近江国一之宮です。

本殿(左) 祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)
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権殿(右) 祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)
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石燈籠(国重文) 1270年(鎌倉中期) 県内最古
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本日最後は草津市矢橋町の鞭崎八幡宮です。

鞭嵜八幡宮は、元々矢橋(やばせ)八幡宮といわれており、天武天皇の命により、中臣家の子孫、大中臣清麿
が白鳳四年(676年)二月十一日に創建したと云われている。


境内と拝殿
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本殿
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表門(国重文)
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・明治四年(1871年)廃藩置県の際、当時の膳所藩主である本田康穰(やすしげ)主膳正が膳所城の
  南大手門を寄進したもの。


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時刻も17時半近くになったのでそろそろ本日の宿に向かいます。
 
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夕食はホテル内の日本料理店「あお花」です。
一品料理を注文したのですが、料理はどれもいい味でした。
特に美味しかったのが、

     鱧と松茸の柳川風
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近江牛の陶板焼き
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地酒の「七本槍」純米吟醸も旨い酒でした。  ごちそうさまでした。

明日も朝早くから盛り沢山なので早目に寝ます。



二日目に続きます。




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