2023.09.26 (Tue)
宝満川源流域を巡る(2023/09/24)
2023/09/24(Sun)
末広の滝

朝から爽やかに晴れて秋めいた涼しい風が吹く中、2年ぶりに宝満川源流域をのんびりと歩いた。

宝満川沿いに荒れた作業道を15分余り歩いて登山道に入る。

谷コースと尾根コースの分岐から谷コースに進む。

ロープが付けられた末広の滝左岸を上がる。


末広の滝の上段の滝

最上段の小滝は岩が濡れて苔で滑りやすいので要注意だ。 滝を抜けたあとは何度も渡渉を繰り返しながら上流へと進む。

瑞々しい苔の緑についつい目が行く。



尾根コースと合流する。

今年は見掛ける花の種類も数も少ない。
オタカラコウ

奥の滝に立ち寄る。

今日はここから三郡山直登コースを上がることにする。

天の泉コース分岐から次第に狭く浅くなってくる沢沿いに25分ほど進み、ロープの下がった急斜面を上がる。


源流部では岩の下から水が染み出している。

三郡山山頂で心地よい風に当たりながらのんびりと昼食を摂る。

今日は英彦山もくっきりと見えている。

復路は天の泉コースを下る。 天の泉からの流れも宝満川源流の一つ。


キバナノアキギリ

尾根の急斜面を50mほど下って谷に出る。

直登コースとの分岐まで戻ってきた。

目にしたツクシミカエリソウは2輪のみと少なかった。

末広の滝を下って登山口へ戻る。

気温はずっと20℃前後で湿度も低く絶好の登山日和だった。
2023.09.21 (Thu)
砥上岳(2023/09/18)
2023/09/18(Mon)
砥上岳

三連休最終日の今日もぐずついてはっきりしない天気。 雨雲の動きを見てピンポイントで雨の可能性の低いエリアにある砥上岳に出掛けることにした。
砥上神社(中津屋神社)境内左手に駐車場とトイレがあるが、鳥居前の広場にも駐めることができる。

本殿の左手を抜けて隣接道路を北に向かい県道76号線を横切ると、右角に登山道入口を示す立派な一枚板の案内板がある。

左手に日吉池を見ながら農道を7分ほど進むと登山口。 路肩の古い石柱に「右 砥上岳道」と彫られている。

登山道に入るとすぐに風情のある石畳の道になるが、今日は濡れているので滑りやすい。

石畳の道を7分ほどでさやん神コース(左)と観音塚コース(右)の分岐に出合う。
今日は観音塚コースから左回りに周回する。

観音塚コースの取付きはやや荒れているが、右手に迂回道も付けられているようだ。

砥上集落からの尾根道が右手から合流する。

観音塚を通らない谷筋ルートを左に分けるとすぐに送電線鉄塔に出合う。


鉄塔から先は路面も良くなる。

尾根に取付き観音塚に上がる。

観音塚とは直径13m、高さ3.5mの墳丘をもつ6世紀末頃造られた円墳で、筑前で最初に発見された装飾古墳らしい。


西側に開口する横穴式の石室は自由に出入りして内部の石組みや装飾壁画を見ることができる。

墳丘の左手を抜けて尾根を進むとすぐに谷筋ルートが左から合流する。


まもなく三牟田天満宮や曽根田川親水公園からのルートと出合い左手の斜面をショートカットする。



ここから先は山頂手前の急登まで気持ちの良い尾根歩きが30分以上続く。

途中で再び送電線鉄塔の足元を通過する。


急登が始まる少し手前で気になる標識を見掛けた。 左手に観音塚直下に出る新道があるようだ。

急登を50mほど上がる。

なだらかになった斜面を更に50mほど上がると山頂の砥上神社上宮の石垣が見えてくる。
麓からは度々眺めている砥上岳だが、登頂は実に13年ぶりとなる。
筑前町や朝倉市一帯は神功皇后にまつわる伝説が多く残された土地で、この砥上山も神功皇后が三韓征伐の際武神武甕槌神(たけみかづちのかみ)を山頂に勧請して皇軍の武運を祈ったと云われている。

砥上神社上宮

三等三角点砥上岳(496.51m)

天気の読みが当たったのか雲は多いがここは時折日も照っている。
朝食が遅かったので今日も昼食はおやつとアイスコーヒーで済ます。 しばらくするとさやん神コースから単独の中年?女性が上がって来た。

1時間ほど休憩し下山準備を始めてふと腰掛けていた岩の後方に目をやると、頭から尾の先まで80cmを越えそうな見事な蛇の全身の抜け殻が横たわっていた。 目の形もきれいに残っている。 若しかしたら砥上神社上宮の祭神武甕槌神の化身かな!? 縁起物だがなぜか持ち帰る気にはなれなかった。

出発前に昼食休憩中の女性と少し話をしたら、彼女も天気予報を見てピンポイントでこの山を選択し、北九州から来訪したとのことだった。 観音塚やコース状況などを話すと帰りはそちらを下ってみると言う女性より一足先にさやん神コースを下り出す。

下り出してすぐ5、6m先にいる大きな牡鹿と目が合った。 直ぐに写真を撮ろうとしたが間に合わなかった。

かぶと石に立ち寄る。 ここも神功皇后にまつわる伝説が残されている。



さやん神

ここは禊の原(みそぎのはる)と呼ばれる場所で、神功皇后が山頂に武甕槌神を勧請して勝利祈願した際ここの清水で身を清め祓いを受けたと云われている。 かつて村人はここから山頂までを聖域として崇め上宮に参拝するときはここの清水で禊をしたらしい。

この辺りは宝満川に合流する曽根田川の支流の一つの源流域となっている。 登山道は禊の原のすぐ傍で小さな流れを横切って、次第に深くなる川に沿って下って行く。


緩・急ルートの分岐は緩道を直進するが、こちらも途中狭い切通し状の箇所があり路面崩壊も進んでいる。


神功皇后が乗った馬の蹄の跡と云われるひづめ石の少し下にまたもや気になる分岐と標識があった。 地形図を見てもしかしたら往路でみた新道分岐と繋がりがあるのではと推測した。 また近いうちに確認に行ってみたいと思う。



途中から石畳に変わった道を滑らないように下って観音塚コースとの分岐まで戻って来た。

日吉池の北側は川から流れ込んだ砂で埋まっている。

日吉池と農道の間の土地は以前は畑だったが、植樹などできれいに手入れされている。
午後になって日陰がなくなった農道は暑さが堪えた。

歩行時間は3時間足らずなのだが歩いてみると懐の深さと歴史を感じる山だ。
2023.09.19 (Tue)
涼風を求めて高地山へ(2023/09/16)
2023/09/16(Sat)
高地山(452m)

コロコロと変化する三連休の天気に翻弄されて予定が立てられず、自宅で過ごしていたら晴れてきて気持ちの良い風も吹いているので、急遽山歩きに出掛けることにした。
向かったのは風通しが良く周辺の山々が見渡せるお気に入りの高地山。
足洗川林道ゲートまでのアプローチは3週間前と同様霊園入口にバリケードが置かれていたが、バリケードの横で墓参者に生花を売っているおばさんに自衛隊や工事の車両は出入りしていると聞いてゲートまで進入すると、登山者のものらしい車が1台だけ駐まっていた。

パーゴラ分岐から吊橋コースに入らず今日は牛頸林道を歩く。 標柱には林道通行不可と書かれた7月11日付けの札が張られているが、3週間前(8月26日)に歩いて通行に支障がないことは確認している。

林道から見る伐採された谷


途中から尾根に取付き縦走路に上がる。

植林帯の中は人が歩いていないので蜘蛛の天下だ。 蜘蛛には申し訳なかったが行く手を遮る蜘蛛の巣を愛用の杖で払いながら進む。

縦走路に登り上がって高地山へと向かう。


高地山山頂

高地山の山頂に着くまでは暑さが堪えたが、気持ちの良い風が吹くここは別天地で居心地の良さは別格!
九千部山(左端)と脊振山(右端)

目立たないが脊振山の右手前に成竹山

矢岳と牛頸山系418mピークの間に油山と片縄山

山頂は午後からは陽が当たり出すが今はまだ日陰で、南風が絶え間なく吹いていてとても涼しい。
アイスコーヒーのお供に頂き物の高級あんパンを半分ずつ分け合って1時間近くまったりとする。

あまりの居心地の良さに立ち去り難かったが重い腰を上げる。

三市町境界山から牛頚林道に出る道も蜘蛛の巣だらけ。

再び牛頚林道を歩いて牛頚山へ向かう。

この区間を歩くのは久しぶりだが、大雨の影響で路面は所々大きくえぐれて大荒れだ。

土砂崩れ箇所もある。


僅かだがミヤマウズラがまだ残っていた。

牛頚山山頂

下山は128階段を下り最短コースで。

吊橋

平野川の源流域は大雨による増水で大量の土砂が流出してほとんど埋まってしまっている。

登山道も一部砂で覆われて消えてしまった。

牛頚林道から足洗川林道に出て約4時間後にゲートに戻る。

今日は山中で全く登山者に出会わなかった。
帰りも花屋のおばさんにバリケードを開閉してもらって帰路に付いた。
2023.09.17 (Sun)
天山(2023/09/10)
2023/09/10(Sun)

昼過ぎから雨になりそうなので昼までには下山する予定で天山へ。
6年ぶりの七曲峠は8時過ぎにはすでに8台ほどの佐賀ナンバーの車が駐まっていた。


森林の中で見掛けたシラヤマギク。

標高750mから長い登りが始まる。

50mほど上がると森林帯から抜け一旦なだらかになる。 ひと息付けるが日陰がなくなり暑さが増す。

標高850m辺りで山頂台地が見えてきた。

940m付近で歩いてきた方向を振り返る。

東西に長い山頂台地の東端(標高993m地点)に上がり着く。

上空に雲が広がり山頂は時折ガスに覆われる。

一等三角点(天山 1046.16m)

山頂台地で見掛けた山野草の写真を撮りながら往路し、予定通り13時少し前に七曲峠に戻る。
ヤマホトトギス

シギンカラマツ

サイヨウシャジン

ベニイタドリ

マツムシソウ

ツルリンドウ

ハナカズラ

アザミと蜂

モウセンゴケ

モウセンゴケの花

キュウシュウコゴメグサ


2023.09.14 (Thu)
角島(2023/09/04)
2023/09/04(Mon)
角島大橋(角島展望台より)

山口県北西部の島巡り最終日の今日は朝いちで角島を訪ねるが、その途中でJR山陰本線の無人駅「特牛(こっとい)駅」に立ち寄る。 訪ねるのは9年ぶりだが入口右手前にあった公衆電話ボックスが無くなっていた。 駅舎も少し痛みが進んだような気がする。

ホームや線路内にも草が生えていてまるで廃線になったローカル線のような雰囲気だ。

角島大橋を渡る前に海士ヶ瀬公園の展望台や展望所から橋を眺める。
平日の早朝ということもあり、通行する車も疎らで観光客の姿はない。

今日も朝から晴れて海の色がきれいだ。


角島に渡り北東部の元山三ヶ瀬北東(&南西)照射灯に立ち寄ってから、最北端の岬牧崎風の公園へ。
時刻はまだ8時過ぎなのに意外にも車が多いと思ったら皆釣人だったようだ。

整備された遊歩道を歩く。

角島北西端に建つ角島灯台が小さく見えている。 周囲の岩場で釣をする人を何人か見掛けた。


水平線の大パノラマ

ここ牧崎風の公園はダルマギク(花期は10~11月)の自生地として有名。

牧崎風の公園から島を横断し角島灯台が建つ北西端の夢崎波の公園へ移動する。

300円の駐車料を払って灯台に行く前に公園内を散策する。

直ぐ傍の海面近くでトンビが風に乗っていた。

周辺には沢山のハマユウが自生していてまだきれいな花も残っていた。

夢崎明神


夢崎明神の石祠

角島灯台は日本で2基しかない総御影石造りの無塗装灯台のひとつで1876年(明治9年)の初灯。 日本で5基しか現存しない第1等灯台のうち現役最古で日本の灯台50選、近代化遺産、土木遺産に選定され、2020年には国の重要文化財にも指定された。


内部は一般公開されている(見学料300円)。 105段のらせん階段と12段の鉄梯子を上がって上部の展望デッキに上がってみた。

角島大橋を渡り返して南下し道の駅北浦街道豊北で買物をして本州最西端の地毘沙ノ鼻へ立ち寄るが、ここは誰もいなかった。

展望広場まで遊歩道を200mほど歩く。



正面に見えるのは山口県最西端の蓋井島(ふたおいじま)。


南には左手に竜王山が、右手遠方には北九州の戸ノ上山、足立山も確認できた。

細かい計画を立てていた訳ではないが、3日間ほぼ思惑通りの目的地を巡ることができて充実した気分で帰路に付いた。
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